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2010.11.02

顕微鏡の基礎知識〜オリンパステクノラボ編纂冊子より抜粋・改変〜 【第2回】顕微鏡の種類と用途

この回では、顕微鏡には用途、形、観察方法に応じたさまざまな種類があることを知り、
それらの顕微鏡がどのように利用されているかを学習する。
なお、ここでは光学顕微鏡について取り上げる

1.顕微鏡の種類

1-1.用途による分類

何を観察するかによって、使用する顕微鏡の種類は異なる。
大きく分けると、細胞や細菌などを観察する生物顕微鏡と、金属や半導体などを観察する金属顕微鏡がある。

生物顕微鏡

生体組織の薄切切片や細胞、細菌など光を透過する物体の観察に用いる。
薄切切片や細胞、細菌などはプレパラート標本で、培養細胞は培養容器に入れて観察する。
生物顕微鏡では標本の下に照明があり、標本を透過した光によって標本の像を観察する。このように透過光によって標本を観察するため、「透過型顕微鏡」とも呼ばれる。

図1 生物顕微鏡

図1 生物顕微鏡

図2 生物顕微鏡の観察例

図2 生物顕微鏡の観察例

金属顕微鏡

金属表面や半導体など、光を透過しない物体の観察に用いる。
金属顕微鏡では、対物レンズと同じ側に照明があり、標本から反射された光によって標本の像を観察する。このように落射(反射)照明で標本を観察するので、「落射型顕微鏡」、または「反射型顕微鏡」とも呼ばれる。

図3 金属顕微鏡(半導体検査用)

図3 金属顕微鏡(半導体検査用)

図4 金属顕微鏡の観察例

図4 金属顕微鏡の観察例

コラム:拡大像を立体的に見る「実体顕微鏡」

昆虫の観察など、サンプルをそのまま観察する場合には、実体顕微鏡が便利である。
双眼鏡のように左右の光路が別々に構成されており、両眼で同時に標本を見ることで、サンプルを立体的に観察することができる。対物レンズとステージまでの距離が他の顕微鏡に比べて長いため、微小昆虫を対物レンズの下に置いて、観察しながら解剖などの作業をすることもできる。

図5 実体顕微鏡

図5 実体顕微鏡

1-2.形による分類

光学顕微鏡は、照明と対物レンズの配置の違いにより正立型と倒立型の2つに大きく分類される。

正立型顕微鏡と倒立顕微鏡

標本を上側から観察するタイプの正立型顕微鏡(写真左)は、最も一般的な形として知られており、広い用途に用いられている。一方、標本を下側から観察するタイプである倒立型顕微鏡(写真右)は、鉱物の切片・金属材料などの切断面などを観察する用途で用いられる。

図6 正立型顕微鏡

図6 正立型顕微鏡

図7 倒立型顕微鏡

図7 倒立型顕微鏡

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