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2009.08.07

特集:LEXT OLS4000〜実装技術ガイドブック2009(工業調査会 2009年発刊)寄稿文書より転載〜 レーザー顕微鏡による非接触表面粗さ計測

高精度な表面粗さ計測に対する要求が、ますます高まっている。従来、データの信頼性が優れているという点で触針式による表面粗さ測定機が主流であった。一方で近年様々な改良が加えられ、レーザー顕微鏡の粗さ測定の信頼性が飛躍的に向上した。非接触でより微細な粗さを高速に計測可能な、「3D測定レーザー顕微鏡LEXT OLS4000」について紹介する。

1.はじめに

表面の加工技術が飛躍的な進歩を遂げるなかで、加工面の表面粗さを高精度に計測することがますます重要になってきている。一般的に表面粗さを測定するには、触針式表面粗さ測定機(以下、触針式と呼ぶ)が古くから使用されており、触針先端が機械的な接触を保ちながらサンプル表面をなぞるため、データの信頼性が高い。

一方、近年では様々な方式の非接触表面粗さ測定機も普及している。非接触であるためサンプルにダメージを与えることがなく、柔材質、または粘性のあるサンプルでも測定できるという点は、触針式にはないメリットである。なかでも大気中にて簡単に面による豊富な情報を持つ粗さ計測が可能な、レーザー顕微鏡(以下、LSMと呼ぶ)が注目されている。

LSMは他の光学式測定機に比べ水平方向の解像力に優れるため、微細な表面粗さ測定に適性がある。しかし、非接触であるがゆえに測定結果がサンプルの表面状態や、反射率、形状に少なからず影響され、測定データの信頼性という意味では触針式には及ばないのが現状であった。

本稿では、測定データの信頼性を向上させるべく新たに開発した「3D測定レーザー顕微鏡LEXT OLS4000」(写真1)の測定性能について紹介する。

写真1 3D測定レーザー顕微鏡LEXT OLS4000

写真1 3D測定レーザー顕微鏡LEXT OLS4000

2.測定原理

OLS4000では波長405nm青色レーザー光源を用いた、共焦点光学系を新規開発した。共焦点光学系では、フォーカスの合った部分からの反射光だけが検出され画像化される。三次的な形状を測定する場合には、この原理を利用する(図1)。対物レンズのZ方向の位置を移動させながら画像を連続取得する。この時得られる画像の一画素に注目すると、Z方向の位置に応じた輝度値の変化が得られる(以下IZカーブという)。

輝度値が最大になる位置がフォーカス位置であることから、全ての画素について輝度のピーク位置を求めることで、三次元形状を取得することができる。また、光検出強度が最大となった輝度値を記録することで、サンプル表面の全ての部分に焦点のあった画像が得られることもLSMの特徴である。

図1 三次元形状の取得原理

図1 三次元形状の取得原理

XYZ方向の分解能は、対物レンズの開口数(NA)に依存する。高NAであるほどXY方向の分解能が高くなるとともに、図2に示すようにIZカーブ形状も急峻になるため、Z方向の分解能も高くなる。一般にはマイクロメートルまたはそれ以下の微細形状を測定する場合は、20倍以上の対物レンズを選択する。

図2 LEXT OLS4000のIZカーブ

図2 LEXT OLS4000のIZカーブ

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