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2010.04.15

「品質保証こそ日本のモノ作りの優位性」医療用ステントメーカーから見た「3D測定レーザー顕微鏡 OLS4000」の活用法 タマチ工業株式会社 3D測定レーザー顕微鏡

太田邦博 社長

太田邦博 社長

タマチ工業株式会社
代表取締役社長 太田邦博 様
営業部係長 高松賢介 様

モータースポーツ用の自動車部品をはじめ、高い技術が必要な部品を手掛けるタマチ工業。現在は医療用部品「ステント」の設計・製作にも取り組んでいます。太田社長に、最先端の技術力を維持する秘訣やモノ作りに対するこだわりとともに、新たに導入した「3D測定レーザー顕微鏡LEXT OLS4000」の活用法を聞きました。

初代が創業して1世紀。守り続けたのは、武士道の精神とモノ作りにこだわる姿勢
「フォーミュラニッポンを支える“武士道”の精神」出典:『ahead』2009年10月号

「フォーミュラニッポンを支える“武士道”の精神」出典:『ahead』2009年10月号(記事を見る)[PDF/1.3MB]

タマチ工業の歴史は古く、その前身は1912年にまでさかのぼります。現社長の祖父である太田祐雄(おおた・すけお)氏が、東京・巣鴨郊外に「太田工場」を設立。祐雄氏自らエンジンを設計、製造し、自動車を作り始めて以来、一貫して製造業を営んできました。その後、創業者の三男・太田祐茂(おおた・すけしげ)氏が東京・港区の田町で設立したのが、タマチ工業という現在の会社です。名前は変わっても、モノ作りにこだわる姿勢は創業時から変わらず受け継がれています。

自動車部品のメーカーが医療機器「ステント」の製作へ

タマチ工業の一番得意とする分野は「切削加工」です。高品質の部品を提供するため、常に時代に先んじて投資を行ってきました。

画像そんなタマチ工業に、新しい分野へ挑戦するチャンスが訪れました。血管を内側から広げる治療に使われる「ステント」を作れないかと医療機器メーカーから持ちかけられたのです。
しかし、従来から手がけているレーシングカーの部品とはまったく違う分野であり、中には初めて扱う難しい素材もありました。そこで、微細加工ができるレーザー加工機への投資を決断。持ち味であるチャレンジ精神で研究を続けた結果、仕事量もだんだん増えてきました。2009年度には経済産業省からの委託金を受け、「3D測定レーザー顕微鏡LEXT OLS4000」が導入されたのです。

検査を重視しているから、オリンパスのレーザー顕微鏡を選択

画像タマチ工業のステントは市場から品質に対する高い評価を受けています。その理由として太田社長は、社内に「検査」を重視する考え方が根付いているからだ、と説明します。「オリンパスのレーザー顕微鏡も、検査を重視するという考え方の延長線上で導入しました。」

タマチ工業には加工機械が50台ほどある一方、測定機器も9台あります。検査機器の比率がとても高いのです。クライアントから要求されなくても、先んじて検査データを添付し、タマチ工業としての品質保証をして納品するという徹底ぶりです。検査を増やしたり、検査データを付けたりすればその分コストは上がります。高品質とはいえ、高コストになりがちな日本のモノ作りは、経済的に厳しい昨今の状況下で逆風を受けやすいことは明らかです。しかし「たとえ逆境にあっても、日本メーカーにとって品質保証は非常に重要。今のスタンスを崩すつもりはありません。」と、太田社長の声には力がこもります。

高松賢介 係長

高松賢介 係長

新たに参入したステントの設計・製作においても、この考え方は踏襲されています。「LEXT OLS4000」を導入する前は、目視で作ったものとサンプルを見比べながら、切削や研磨の具合を調べていたのです。目視とはいえ、経験豊富なスタッフが担当するのでクライアントの満足は得られていました。

しかし、タマチ工業としては何か物足りない、と感じていたそうです。そんなときクライアントから「ステント表面の状態によって、患者の体内に入れた後の様子がだいぶ違うらしい」という声を聞きました。これを受け、営業部の高松賢介(たかまつ・けんすけ)係長は、「表面の形状がますます重視されてきていると感じた」そうです。

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