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2010.09.28

「微細加工への先行投資と独自性が生き残りのカギ」北関東発、微細加工の先駆者が選んだ「3D測定レーザー顕微鏡OLS4000」 株式会社ヤゲタ精器 3D測定レーザー顕微鏡

八下田俊明 社長、八下田雅紀 係長

八下田俊明 社長、八下田雅紀 係長

株式会社ヤゲタ精器
代表取締役 八下田俊明 様
微細技術部 係長 八下田雅紀 様

群馬県太田市にある株式会社ヤゲタ精器は、省力化機械の設計・開発・製造を主な業務とし、近年では微細加工分野にも力を入れています。顧客からの難しい要求に応えながら実績を積み、2006年には群馬県認定「ぐんま1社1技術」も取得しました。
今回は、人にも設備にも積極的に投資し、未経験分野である微細加工分野への進出を果たした八下田俊明社長、八下田雅紀係長に「3D測定レーザー顕微鏡 LEXT OLS4000」を選んだ決め手と導入のメリットを聞きました。

もう1本、事業の柱がほしい。ナノテクブームをとらえ微細加工へ

画像省力化機械事業で会社の基盤が固まったころ、八下田社長は会社の将来を見据え、事業の柱を増やしたいと思い描いていました。そんな八下田社長の心に響いたのが「ナノテク」という言葉です。しかし、この分野に本格的に取り組むには、自身で多くの設備投資をしなければなりません。
そこで、県のアドバイスを受け「経営革新支援法」の助成金を取得しました。融資を受け工場を増築、専用の機械を導入して微細加工事業を始めたのです。

ヤゲタ精器の微細加工事業は微小径の孔開けを得意とし、アルミニウム、鉄、チタン、樹脂、カーボンなどさまざまな材料に、0.03ミリ〜の微細孔を開ける技術を持っています。現在は半導体、燃料電池、太陽電池といった工業系からバイオ系まで、幅広い分野からさまざまな依頼が舞い込みます。

高い精度でまっすぐな孔を開けるため「切削」にこだわる

画像金属などの加工というと、低コストでスピーディに処理できるレーザー加工が主流です。しかし、ヤゲタ精器ではドリルを使った「切削加工」を選びました。それは、レーザー加工では“まっすぐな孔”を開けることができないからです。

画像ヤゲタ精器では、いわゆる「あな」を明確に区別しています。貫通しているのが「孔」、くぼみのように途中で止まっているのが「穴」です。“孔”加工を依頼する顧客は、上下の孔の径が限りなく同じであることを望みます。しかし、レーザー加工は光で溶かしながら孔を開けていくため、上径>下径となります。ヤゲタ精器の顧客には最先端の研究に携わる人が多く、わずかな違いでも満足して貰えません。また、狭い間隔で微細な孔が並ぶような場合、レーザーで加工すると孔同士がつながってしまうこともあります。

シャープペン芯へのドリルによる加工

シャープペン芯へのドリルによる加工

切削加工の悩みはコストの大きさです。消耗品であるドリルには多額のコストがかかります。また、機械とドリルさえ揃っていれば、この事業ができるというわけではありません。機械を使いこなし、材質や孔径に応じたドリルの回転数など、切削条件を見つけるノウハウを持った人や経験による勘が必要です。つまり、人材への継続的な投資も不可欠なのです。「人と違うこと、自分だけができること」で顧客のニーズに応えていきたい。八下田社長はこの一心で切削加工にこだわり、事業を続けてきました。

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